思考の癖が原因で事実を見誤る

私の、あるクライアントの例なのです。

このクライアントは、ご自身が提供するサービスに、自信と誇りを持っておられるのですが、それを評価されていないと感じておられました。

あるとき、
「お客さんから『価格が分かりにくい』と言われて頭にきた」という話がありました。

  • お客様がこういう場合は、このサービスになって、価格はいくら
  • お客様がああいう場合は、あのサービスになって、価格はいくら

と、お客様の状態を判断して、どちらのサービスにするか決めるという仕組みになっていました。

つまり、事前にお客様自身で、価格がいくらになるかを、判断できないのです。

そういう意味でお客様は
「価格が分かりにくい」
と言ったのです。

それなのに、そのクライアントは、「サービスの価値を分かってもらえない」
と嘆いているのです。

詳しく話を聞いていくと、私はクライアントの思考の癖に気付きました。

クライアントは
「価格が分かりにくい」

「価格が高い」
と脳内変換してしまっているのです。

日ごろから、ご自身が提供しているサービスに、自信と誇りを持っているのに、評価されていないと感じているクライアントは、価格の話題になると
「高い」
と文句を言われているように、解釈してしまう、という思考の癖を持っていたのです。

そこで私は、
「価格が分かりにくい」
というのは
「価格が高い」
というのと同じ意味ですか?
と質問してみました。

すると、ようやく気付かれたようです。

「なんだ。『高い』とは言ってないですね。分かりやすい料金表を作れば良いんですね」
と、建設的な考えが浮かんで、前に進むことができました。

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