第2章 事前学習(体の構造を知る)
この章では、実践を始める前に知っておきたいことを学んでいきましょう。
自分が何をしているのか分からないまま実践していては、
不安にもなりますし、正しいことをしているのかも分かりませんからね。
マッサージに喩えると、「体の構造を知る」ということですが、
セールスでいうと、「コミュニケーションの構造を知る」ということになります。
コミュニケーションの構造を知ることで、
まず、何をしたら良いのか、
次に何をしたら良いのか、
が分かるようになりますし、
うまくいっていないと氣付いたときに、
どこがうまくいっていないのかを把握しやすくなり、
その結果、修正も素早くできるようになります。
ですので、この章はしっかりと抑えておいてくださいね。
上図に、コミュニケーションの構造を図示しました。
左側から、
あなたがいて、
あなたが伝えたいことは、
あなたのフィルタを通して、
表現されます。
表現されたものは、
お客様のフィルタを通して、
受け取られます。
その受け取られたものが、
お客様に伝わったことというわけです。
では、あなたのフィルタやお客様のフィルタとはどういうものなのでしょうか?
2.1 心理的フィルタ
コミュニケーションの構造の中で、フィルタという言葉が出てきました。
これは一体何のことでしょう。
フィルタと言っても、実際に目に見えるものではありません。
当たり前ですね。目に見えるものだったら、普段から目にしているはずなので、
あなたはすでにその存在をご存じのはずですからね。
フィルタとは、あなたやお客様が持っている、心理的なものです。
その心理的なフィルタは、
その人それぞれの、
ものの見方や感じ方、受け取り方、表現の仕方など
と思っていただけたら分かりやすいと思います。
そして、心理的フィルタは
その人それぞれの知識や経験、価値観、考え方、そのときの感情、
そのときの立場・環境・条件、ボキャブラリー、などに影響され
変化するものなのです。
人が違えば、違うフィルタを持っていることになりますし、
同じ人でも、時や場所・立場によって変化することもあります。
ということは、コミュニケーションの構造の図から考えると、
あなたのフィルタとお客様のフィルタは違うものである、ということになります。
すると、あなたのフィルタを通して表現されたものは、
あなたのフィルタとは違ったお客様のフィルタを通して解釈されますので、
あなたが伝えたいこととお客様に伝わったこととは
必ずしも一致しない、ということですね。
というより、同じにはならないと思っていた方が安全かもしれません。
このことを知っておくことは、非常に大事なことです。
このことを知っているか、知らないかの差は、大きいですよ。
テストに出ますから、しっかり抑えておいてくださいね(笑)。
そして、あなたが伝えたいこととお客様に伝わったことが
かけ離れているならば、あなたは表現を変える必要がありますね。
これって、とっても大事なことなので、
後ほど詳しくお伝えしますね。
さらっと、お話しておきますと、
「お客様のフィルタに合わせて表現をする。」
ということです。
あなたが表現を変えて、
あなたが伝えたいことと相手に伝わったことが許容されるくらいまで
近づいたら(理想は一致すること)、
そのコミュニケーションはうまくいったと言えるのです。
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