虫メガネと日光

内容:

小学生のころ、虫メガネを使って、日光を一点に集め、黒い紙や鉛筆で黒く塗った紙を焦がす実験をしたことがあると思います。

日光は、暖かく、地上のものにさまざまな恩恵を与えてくれますが、虫メガネを使って、一点に集中することで、紙を焦がすだけの強力な力を発揮します。

解説:

力を一点に集中させる、力を加える範囲を小さく絞る、この集中力が大きな力を生み 出します。

今、あなたの力が小さかったとしても、一点に集中する、範囲を絞ることで、大きな 結果を生み出すことができます。

ときには、あれもこれも同時並行で一度にこなさなければならない場合もあると 思います。

このときも全体に少しずつ力を注ぐのではなく、短い時間ずつに区切り、その区切った 時間内では、小さな一点に集中する。

そして、短い時間の区切りを集中したら、次の区切りでは次のことに集中し、またその次の区切りでは次のことに集中する、と素早く切り換えて行けば良いのです。

パソコンの歴史について詳しい方ならばご存じのことですが、昔のパソコンは、シングルタスクと言って、一度に一つのアプリケーションしか動かす ことができませんでした。

今で言ったら、ワードで文書を編集していて、エクセルで表計算をしたいなぁと 思ったら、ワードを終了させてから、エクセルを起動しなければなりませんでした。

もちろん、当時はワードもエクセルもまだありませんでしたが。

今のパソコンは、マルチタスクと言って、同時に複数のアプリケーションを動かすこと ができます。

今、あなたがこの文書を読んでいるときに、メールソフトが動いていて、メールの着信 を教えてくれているかもしれません。

Windows Media Playerで音楽を聴きながら、この文書を読んでいるかもしれません。

この文書をプリンタで印刷しながら、別の作業をしていたかもしれません。

ところが、「同時に複数のアプリケーションを動かすことができる」と書きましたが、厳密に言うと、CPU(コンピュータの頭脳)は、一度には一つのことしか処理 できません。

ですから、人間には同時に複数のアプリケーションが動いているように見えますが、実は、Aというアプリケーションを少し実行したら、次はBというアプリケーションを 少し実行し、その次にはCというアプリケーションを少し実行し、そしたら、次はAの続きを少し実行し、Bの続きを少し実行し、Cの続きを少し実行し、...。

ということを人間の目や感覚では分からないくらいの速さで切り替えながら、繰り返しているのです。 
CPUは一度には一つのことに集中しているのです。

話が逸れましたが、あれもこれも同時並行で一度にこなさなければならない場合は、これと同じようなことをすれば良いのです。

どんなときにでも、1点に集中することで、大きな結果を出したいものですね。

教訓:

力を1点に集中するほど、大きな結果を出すことができる。

たくさんのことを同時並行でこなすときには、時間を細分化し、一つの時間区切りの中では、一つのことに集中する。

そして、それを素早く切り換えていく。 そうすることで、同時にいくつかの大きな結果を出すことができる。

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自動車の油圧ブレーキはこの原理を応用しています。

ブレーキペダルを踏む力を何倍にもしてブレーキに伝えてます。

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