明日からできる。お客様を落とすたった2つの心理的ツボを刺激する方法(第4章 体を触らせてもらう。)

第4章 体を触らせてもらう。

マッサージをするときに、体に触らせてもらえなければどうにもなりません。

ツボを刺激する以前の問題ですよね。

セールスの場合は、コミュニケーションを取らせてもらえなければ、

2つの心理的なツボを刺激することができません。

この章では、コミュニケーションを取らせてもらえるようにするには、

つまり、あなたとお客様との間に信頼関係を築いて、

心を開いてもらえるようにする方法を学んでいきたいと思います。

コミュニケーションの構造を思い出してください。

心を開いてもらうということは、お客様のフィルタを開けてもらうということです。

もちろん、あなたのフィルタも開いている必要があります。

フィルタが閉じていたら、何も通れない、通さないですからね。

それでは、お客様のフィルタはどのようにして開かせれば良いのでしょうか?

ここで、あなたに思い浮かべていただきたいことがあります。

a)あなたが、氣兼ねなく言いたいことを言えたり、

相手の言っていることを素直に受け止められたりできるとき

(あなたがあなたのフィルタを開くとき)

ってどんなときでしょうか?

b)一方で、言いたいことも言えない、

相手の言っていることを素直に受け止められないとき

(あなたがあなたのフィルタを開かないとき)

ってどんなときでしょうか?

例えば、

・取引先の社長と話をしているときはどうですか?

・上司と話しているときはどうでしょう?

・同期の仲間と話しているときはどうでしょう?

あなたのパターンが分かってきましたか?

あなたと近い存在の人と話をするときは、a)で、

あなたと遠い存在の人と話をするときは、b)ではないですか?

近い、遠いは、立場だったり、年齢だったり、親密さだったり、です。

次に、初対面の人と話す機会があったときのことを思い浮かべてください。

どんな人とだったら、短い時間でうち解けることができますか?

逆に、どんな人だったら、なかなかうち解けられないですか?

例えば、

・出身地が同じ人とはどうですか?

・出身学校が同じ人とはどうですか?

・趣味が同じ人とはどうですか?

・生まれ年や生まれ月が同じ人とはどうですか?

逆に、何を話しても共通の話題がない人とはどうでしょうか?

ここまでで、あなたがあなたのフィルタを開くのと開かないのとは

どんなとき、どんな相手のときかを、思い浮かべていただきました。

ここから分かることは何でしょう。

あなたと似ている人が相手のときには、

フィルタを開きやすい、ということが分かったのではないでしょうか?

そして、あなたと似てない人が相手のときには、

フィルタを開きにくい、ということが分かったのではないでしょうか?

このことには、理由があるのです。

人間は動物です。

太古の昔には、食料を確保するために、動物と闘っていました。

相手の動物によっては、自分が食料になってしまいこともあります。

例えば、草原を歩いていて、近くで物音がしたり、

向こうから何かが近づいて来たりしたら、

それが、自分の味方なのか、敵なのかを素早く判断しなければなりません。

敵だったら、すぐに逃げるか、闘う準備をしなければなりません。

要するに、警戒をします。

そして、敵か味方かを何で判断するかを考えてみましょう。

まずは、見た目。見た目が自分と同じか。違うか。

相手が人間ではなくて、動物ならばあきらかに見た目が違うので分かります。

相手が人間であれば、見た目はほぼ同じです。

相手が人間ならば、持っているものや身に付けているものはどうかをチェックします。

合い言葉のように、声を掛け合っていたかもしれません。

そして、最終的に味方だと思えば、警戒を解いてリラックスできるのです。

その太古の昔の本能みたいなものが、今でも人間には残っています。

人間は自分に似ている人に心を(フィルタを)開きやすいのです。

先ほどの例に戻って、

初対面の人と、出身地が同じということが分かって盛り上がった経験をしたことが

あると思います。

でも、初対面の人のフィルタを開かせたいからといって、

出身地が同じだとウソをつくこともできませんよね。

相手に味方だと思ってもらうためとはいえ、ウソをついてまで

相手と似たところを見せる、知らせるということはできません。

でも、どんな相手にでも、

「私はあなたの味方ですよ。私はあなたとこんなに似てますよ。」

という信号を送れる方法があります。

相手の出身地や出身学校、趣味、年齢や生まれた月、趣味・嗜好などは、

相手に聞かないと分からないですよね。

しかも、仮に聞き出したとしても、あなたのそれと同じという確率は相当低いですよね。

出身地や出身学校、趣味、...などは、その人の育った環境や経験で

決まってしまうものですから、出会う前に似ているか似ていないかが

決まってしまっているものなんですね。

としたら、どんな相手にでも、「似てますよ」という信号を送る方法としては

使えませんね。

でも、今目の前にいる相手とほぼ100%「似てますよ」という信号を

送ることができるものがあります。

いったいそれは何でしょうか?

そうです。

今、あなたの目の前で相手がしていること、です。

出会う前から相手がしていること、決まっていることに似ることができないならば、

出会ってから相手がしていることに似れば良いのです。

言われてみたら、カンタンでしょ。

そうなんです。

相手のフィルタを開かせることはとってもカンタンなのです。

では、あなたの目の前で相手がしていることとは、

具体的には何のことでしょうか?

それは、相手の姿勢、体の動かし方、話すスピード、声の高さ、声の大きさ、

使っている言葉、感じているもの、などです。

今、あなたの目の前で相手がしていることそのものです。

それを真似して、「わたしはあなたにこんなに似てますよ」という信号を

送るのですから、ほぼ100%できるという意味がお分かりになったことでしょう。

(このためにも、先ほどの観察力が必要になってくるのです)

最初のうちは、わざとらしくなっちゃうのではないか、という心配が先に立って

しまって、ぎこちなくなってしまうこともあるかもしれませんが、

真似することが目的ではなく、相手がフィルタを開かせて、

言いたいことが言える、盛り上がって話せるようになることが

目的ですので、あなたがぎこちなく感じることを氣にするよりも、

相手が話しやすい、盛り上がって話せる雰囲氣になっているのかに意識を向けて

実践してみてください。

ちなみに、

相手の真似をするのは難しいと感じる方がいるかもしれませんが、

あなたと相手の双方のフィルタが開いた状態では、

実は無意識のうちにお互いが相手と同じ姿勢や声のトーンで話しているのです。

カフェやファミリーレストランなどで、

他のテーブルに座っているカップルやグループを観察してみてください。

話している人が机に乗り出して話をしているときには、

聞いている人も乗り出して聞いていたり。

みんなが同じタイミングでのけぞって大笑いをして、

次の瞬間、みんなの顔が一斉に近づいたり。

同じタイミングでコーヒーを飲んだり。

声の大きさが、一斉に大きくなったり、小さくなったり。

観察している中で、もしかしたら全く違う姿勢や体の動き、

声の大きさで話しているカップルを見付けることがあるかもしれません。

それは、おそらく険悪なムードで、喧嘩をしているのか、別れ話をしているのか、

ってことですね。

心を開いてコミュニケーションが取れない状態のときには、このようになるのです。

注:観察するときに、あまりジロジロ見ているとあなたが怪しまれてしまいますので、

その点はご注意を。

話を戻しますと、

姿勢や体の動きを同じにしたり、声の大きさを真似したりするのは、

もともと誰もが無意識でやっていることなんです。

誰もができることなのです。

ただそれを、初対面の最初のうちだけ意識してやってみるだけのことですので、

力を抜いて、楽しんで試してみてください。

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