詩「山登り」

山登り

直線的に険しい道を登れる人がいる

曲がりくねって、ゆるやかな道を登る人がいる

良いじゃないか

山頂には変わりないんだから

速く登る人がいる ゆっくり登る人がいる

いいじゃないか 山頂で一緒になれば

休まず登る人がいる 休み休み登る人がいる

いいじゃないか また歩き始めれば

速くても、ゆっくりでも

休み休みでも

歩くのを止めなければ

途中で引き返してこなければ

少しずつでも歩いていけば

山頂に到達することができる

途中で引き返しても

また登り始めたっていい

山頂ではみんな笑顔で

待っている

迎え入れてくれる

山頂に到着して

達成感を味わったら

下山をしよう

そして、また次の山を登る準備を

しようじゃないか

また同じ山に登ってもいい

下りの道のりも大切

登りのときには氣付かなかったことに

氣付くことも

自分が登ってきた道を

振り返りながら

味わいながら下りよう

途中すれ違う人がいたら

応援しよう

自分にも登れた山

相手にも登れる山

途中でくじけそうになっても

いいじゃないか

一度立ち止まってみたらいい

また歩き始めればいい

もし、先を歩く人がいたら

着いていくのもいい

追い越すのもいい

競争ではない

楽しく登ればいい

山頂で一緒になるんだから

山頂はまだか? まだか?

不安になったっていい

歩いていれば到達するよ。

道を間違えるのが怖い?

いいじゃないか

間違えた道を歩いたって

間違えたからこそ見つけるもの

氣付くもの 出会えるもの

があるんだから

間違えに氣付いたら

もうちょっと進んでみてもいい

そこにだって、何かある

それを楽しみに歩いたっていい

何もないかもしれない

それだっていいじゃないか

何もなかったことが分かったんだから

もし同じ間違いをして

後から登ってくる人がいたら

教えてあげればいい

その人だって何かに氣付くかもしれない

そのまま進むかもしれない

それだっていいじゃないか

その人は自分と違うものを

求めて登っているのかもしれない

その人にとっては正しい道なのかもしれない

いいじゃないか

違う山を登る人がいたって

自分は自分の登りたい山を登ろう

間違えた道を進んでしまったら

出発点に戻ってみよう

それも勇氣

間違いを認めずに

ひたすら進むのも勇氣

間違いを認めて引き返すのも勇氣

いいじゃないか

どちらにしても学びがある

歩くことで成長するのだから

山頂に到達できなくたって

間違った所に出ちゃったって

歩いていれば体力が付く

成長できる

だから歩き続けよう

歩くことを楽しもう

途中で休憩したっていい

また歩き始めれば

歩くことを楽しもう

休むことを楽しもう

また歩き始めることを想ってワクワクしよう

休むことを想ってワクワクしよう

歩くことも大切 休むことも大切

歩くために 休もう

休むために 歩こう

歩くことに集中するのも楽しい

時折足を止めて

顔を上げ

周りに目をやろう

意外と素敵な景色が

見えるよ

山頂からの眺めは最高だけど

途中からの景色も案外いいよ

うっそうとした森で暗いときもあるさ

それだって景色

見方を変えれば

素晴らしい

深呼吸して、森林浴だっていい

上ばかりみないで

足元も見た方がいい

足元をしっかりしないと

こけるよ

足をすべらせる

足元もしっかりみようね

一歩一歩確実に

でも、ときどきは少し上も見ようね

登りやすい道、登りやすい足場を見付けよう

足場が見つからないときもあるかもね

足元をみよう 少し上を見よう

登りやすい道を進むと

山頂から遠ざかる方向に進んでしまうこともあるよね

でもいいじゃないか

その道だって 山頂につながっている

山頂に近づくと

頭上が開けてくるよ

明るくなってくるよ

それでも足を進めよう

そこはまだ山頂ではない

そこで満足したらだめだよ

そこは山頂ではない

山頂だけが全てじゃないけど

そこまで来たら山頂を見よう

でも、立ち止まったり、状況を判断したり

することは続けようね

必要とあれば引き返すのも勇氣

命あってのものだね

また登ってくればいい

山頂に到達しても

想像と違うことが

あるかもしれないね

それほど眺めが良くなかったり

こじんまりした山頂だったり

それでもいいじゃないか

良いところを見付けよう

山頂に到達すると

分かることがある

もっと高い山があること

もっと低い山もあること

高い山が必ずしも良いとは限らない

低い山が必ずしも悪いとは限らない

高くても登りやすい山

低くても険しい山

高くても景色の良くない山

低くても景色の良い山

もちろんその反対もある

一番良いのは自分に合った

山に登ること

でも、たくさんある山から

自分に合う山を見つけてから

登るのはむづかしい

自分に合うか合わないかは登ってみなければ

分からない

だったら、登れそうな山にチャレンジしよう

ダメなら途中で引き返してくれば良い

もた違う山を登ればいいんだから

登ってみたら「自分に合ってる山だ」と思うかも

しれない

でも、他にもっと合う山があるかもしれない

同じ山を何度も登っても良いし

別の山にチャレンジしたって良い

同じ山を同じルートで登っても良い

同じ山を別のルートから登っても良い

登るたびに違った氣付きがあるだろう

景色が変わることもあるだろう

全く同じ経験になることはない

だから同じ山を繰り返し登ってもいい

毎回違う山にチャレンジしたっていい

登れば喜びが得られることは分かっている

山登りは自分の足で登るのが良い

自分の体力と相談しながらペースを考えよう

途中であきらめたとしても

下山するのは自分の足だ

誰かがおんぶしてはくれないぞ

でも、自分の足で登れなくたって良い

それでも氣付きや学びは得られるし

喜びも感じられる

自転車だって、自動車だって、ケーブルカーだって、

ロープウェイだって、車いすだって

ヘリコプターだって

やっぱり山頂は氣持ち良い

山頂に届かなくたって氣持ちいい

険しい道を登れる人がいる

そうでない人もいる

いいじゃないか 競争じゃない

自分が登れる道を

自分が登れるペースで

歩けば

道は山頂につながっている

歩けば山頂に近づくことが

できる

誰かが先に登っても

自分も登ることはできるのだから

山頂は一つでも

何人登ったっていいのだから

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