観察力を鍛えるトレーニング

私がセミナーで実際に行っているワークをいくつか紹介します。

以下で紹介するワークは

  1. 観察する(観察力を鍛える)人=Aさん
  2. 観察される人=Bさん

の最低2人が必要なので、友人や同僚、職場などでやってみてください。
(1人でできるトレーニングについては、次項以降で紹介しています)

間違い探がしゲーム1

Bさんがすること、

  1. 「前」と「後」の2ポーズを考える。
  2. 「前」と「後」のポーズは、どこか一ヶ所だけ違っているものにしてください。

例1:
前:組んでいる手の親指は右手が上
後:組んでいる手の親指は左手が上

例2:
前:組んでいる腕は右腕が上
後:くんでいる腕は左腕が上

例3:
前:顔の向きが少し左向き
後:顔の向きが少し右向き

例4:
前:足を自然に開いて立っている
後:足の開き方が「前」より少し開いている

など、複数の部分が変わってしまわなければ、どんな違いでも構いません。

Aさん がすること、

  1. Bさんに「前」のポーズをしてもらう。
  2. そのポーズの細かい部分を意識して、観察し、覚える。
  3. Aさんは、目を閉じて、その間にBさんに「後」のポーズに変えてもらう。
  4. 「後」のポーズに変わったら、Aさんは目を開けて、Bさんを再び観察します。
  5. Aさんは、「前」と「後」の違いについて、気づいたことを発表してください。
    分からなかったら、「分からない」でも構いません。
    Aさんが複数いる場合は、先に全員の発表をしてください。
  6. Aさん全員の発表が終わったら、Bさんは正解を発表してください。
  7. AさんとBさんを交替して、何度かやってみてください。

ここで大切なことは、正解を出すことではありません。
正解を出せることに越したことはないですが、

「違いを見つけるぞ」

という意思を持って、観察することに意味があります。

正解できなくても、何度も繰り返すことで、観察力は確実に鍛えられていきます。

間違い探がしゲーム2

間違い探がしゲーム1 と一部変更点があるだけで、やることはほぼ同じです。
しかし、内容は少し高度になります。

Bさんがすることは、間違い探しゲーム1 と全く同じです。

Aさんがすることが、間違い探がしゲーム1 と少しだけ違います。
Aさんがすることの②だけ変更します。

  1. Bさんに「前」のポーズをしてもらう。
  2. Bさんの「前」のポーズの全体をボーッと眺めます。
    細かい部分を凝視するのではなく、全体を眺めます。
  3. Aさんは、目を閉じて、その間にBさんに「後」のポーズに変えてもらう。
  4. 「後」のポーズに変わったら、Aさんは目を開けて、Bさんを再び観察します。
  5. Aさんは、「前」と「後」の違いについて、気づいたことを発表してください。
    分からなかったら、「分からない」でも構いません。
    Aさんが複数いる場合は、先に全員の発表をしてください。
  6. Aさん全員の発表が終わったら、Bさんは正解を発表してください。
  7. AさんとBさんを交替して、何度かやってみてください。

ここでも、大切なことは、正解を出すことではありません。

「違いが分かるかな」

と意識して、観察することに意味があるのです。

慣れてくると、4.で目を開けた瞬間に、変化した部分に違和感を覚えたり、変化した部分がアピールしてくるように感じたり、中には、変化した部分が光って教えてくれるという感覚を覚えたりすることもあります。

そうならなかったとしても、何度も繰り返すことで、確実に観察力は鍛えられていきます。

どっちでしょうゲーム

【準備】
観察する人(Aさん)と 観察される人(Bさん)がすること

  1. Bさんは、好きな人と苦手な人を1人ずつ挙げてください。
    好きな人をXさん、苦手な人をYさんとします。
    Xさん、Yさんの名前は発表しないでください。
    Xさん、Yさんは、その場にいる人でなくても、その場にいる人達が知らない人でも構いません。
  2. Bさんは表情をあまり変えないようにして、Xさんの顔や姿、声や話している様子、Xさんと一緒にいるときの気分などを思い出してください。
  3. Aさんは、BさんがXさんを思い出しているときの、Bさんの表情や身体の様子を観察して覚えてください。
  4. Bさんは気分をリセットするために、前夜に食べたものを思い出してください。
    何を食べましたか?
    どこで食べましたか?
    誰と食べましたか?
    どんな味でしたか?
  5. Bさんは表情をあまり変えないようにして、Yさんの顔や姿、声や話している様子、Yさんと一緒にいるときの気分などを思い出してください。
  6. Aさんは、BさんがYさんを思い出しているときの、Bさんの表情や身体の様子を観察して覚えてください。
  7. Bさんは、気分をリセットするために、今日、この場まで、どうやって来たのかを説明してください。

これで準備完了です。

【本番】
ここから、当てっこゲームスタートです。

  1. Bさんは、XさんとYさんの身長を思い出して、身長が高い方の人を選んでください。
    それが、Xさんなのか、Yさんなのかは発表しないでください。
    (どちらが身長が高いが分からない場合は、
    * 髪が長い方
    * 名前の50音順で後ろの方
    * 年齢が上の方
    など
    XさんかYさんかが分からないように、どちらかを特定できる条件で選んでください。
  2. 先ほどと同じように、選ばれた人の顔や姿、声や話している様子、その人と一緒にいるときの気分などを思い出してください。
  3. Aさんは、Bさんを観察して、思い出しているのが、Xさんなのか、Yさんなのかを当ててください。
    そのとき、「Bさんの、どこが、どうだったから、こっちだと思う」というように発表してください。 例えば、
    Xさんを思い出していたときは、目を細めていたけど、Yさんのときは目を見開いていた。
    今の人は、目を細めていたようなのでXさんだと思う。 例えば、
    Xさんのときは口角が上がっていたけど、Yさんのときは下がっていた。
    今の人は、口角が下がっていたのでYさんだと思う。 例えば、
    Xさんのときは、体がゆっくり左右に揺れていた。Yさんのときは体がこわばっていた。
    今は、体が揺れているように見えたのでXさん。 というように発表するようにしてみてください。 Aさんが複数いる場合は、先に、全員の発表をしてください。
  4. Aさん全員の発表が終わったら、Bさんは正解を発表してください。
  5. AさんとBさんを交替して、何度かやってみてください。

このゲームも、正解できることに越したことはないですが、あまり表情に出さないようにしてもらっているので、結構難しいと思います。
正解できなかったことを、恥じることはありません。
何度もこのゲームをして、「観察力」を鍛えている私も、全問正解できることは稀ですので。

日常生活の中では、相手は表情を抑えてはいないので、もっと分かりやすいですし、

「表情や体のどこかに違いが出るんだな」

ということを知って観察できるようになるだけで、充分観察力は鍛えられています。

紹介したワークは、文章だけで説明しているので、分かりにくい所があると思います。
実際に、ワークを行うことが難しいということもあるかもしれません。

また、友人や同僚と一緒にやる機会を、どうやって作ったら良いか分からない、というとこともあるかもしれません。

そういう場合は、私が講師として、リードし、ワークを実施するセミナーを開催することもできます。

セミナーの開催に関する告知などは、

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観察力を鍛える自主トレーニング

2人以上で行う観察力を鍛えるトレーニング方法を紹介しましたが、もっと手軽に1人ででもできる、観察力を鍛える自主トレーニングの方法を紹介します。

日常の中で意識的に人を観察するトレーニングです。

  1. 待ち合わせをしている人を観察して、その人が、「待ち合わせの相手を見つけた瞬間」の表情の変化を発見する。
  2. カフェや食堂などで、キョロキョロと空いている席を探している人を観察して、「あそこにしよう、と決めた瞬間」の表情の変化を発見する。
  3. 職場の同僚が、仕事中に何かを探し始めました。そのときにしている作業や探している様子などを観察して、何を探しているのかを予想してみる。

このようなことを、日ごろから意識して観察していると、観察力はどんどん鍛えられます。

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