【「教える」=「与える」=「与えられる」】
久しぶりにセミナーをやって感じたことがあります。
以前から分かっていたことではあるのですが、
改めて「実感」しました。
それは、セミナーをやったときに、
一番勉強になるのは、
受講生ではなく、講師だ、ということです。
セミナーをやるためには、準備が必要です。
まず、その準備の段階で「学び」があります。
ここをもっと分かりやすく伝えるためにはどうしたらいいだろう?
こんな質問がくるかもしれないから、答えを用意しておこう。
次には、セミナー中の受講生の反応や質問から
「氣付き」を得ることがあります。
どんなに準備をしていても、予想していなかった質問が来ることもあります。
先週やったセミナーでも、教材のネタになるようなことを
発見することができました。
是非、「教える」ことで学び、氣付きを得ていただきたいと思います。
といっても、
「私には、他人に教えられるようなことはありません」
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
でも、私はこのように思うのです。
例えば、その道の習熟度を10段階で表したとします。
その道のことを何も知らない人を、レベル0とします。
その道の達人レベルをレベル10とします。
たいていの人は、レベル7とかレベル8くらいにならないと
他人にその道のことを教えることはできないと考えています。
確かに、道によっては資格を取らないと
教えてはならないということもあります。
ただ、それはたいてい、教えることでお金をもらってはいけない、
ということがほとんどです。
もし、あなたの習熟度がレベル1だったとします。
でも、レベル1のあなたがレベル0の人に、
レベル8になるために何をしたら良いかは教えられないとしても、
レベル0からレベル1になるために何をしたのか、どうすれば良いのか、
ということは教えられると思うのです。
もしかしたら、レベル0の人にとっては、
レベル10の達人から教えてもらうよりも、
身近なレベル1の人から教えてもらった方が、分かり易いかもしれません。
そして、レベル1のあなたも、レベル0の人に教えることによって、
自分ができていることがどういうことなのか、どういう意味なのかを
考えながら教えることで、理解が深まるということがあるのです。
ですから、「他人に教えられるようなことはない」と思わずに、
「今の自分が知っていることは、
(相手を選べば)教える価値があることだ」
と思えるようになったら良いと思います。
【今回のまとめ】
「教える」ことは、「与える」こと。
「教える」ことで、「学び」、「氣付き」が得られます。
つまり、「教える」ことで、「教えられる」ことがあるのです。
「教える」と「教えられる」
「与える」と「与えられる」
こんなところでも成り立つ法則なのですね。
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