思考の癖発見・矯正-17

こんばんは。木村です。

昨日は、

2つある「思考のクセ」を矯正する方法のうちの

【方法1】
 一般的なクセを矯正する方法を流用する

の説明をしました。

16の今回は、

【方法2】
 「思考のクセ」ができたきっかけにアプローチする

方法について説明する前に、
知っておいていただきたいお話を紹介します。

「記憶はウソをつく」というお話です。

ーーーーー

【記憶はウソをつく】

「思考のクセ」の素を強化するときの「証拠集め」の説明で、

マイルールの証明のために、
利用できる出来事は証拠として採用し、
使えないできごとは華麗にスルーする、
というお話をしました。

このとき、記憶には、証拠として採用したモノしか残りません。
しかし、華麗にスルーした出来事だってあったのです。

ということは、起きていた出来事と記憶は、別物なのです。

また、一度経験したことを、思い出すということは、
脳にとっては、思い出したときに、再度同じ経験をしたのと
同じ意味を持つのです。

一度しか経験していないのに、繰り返し繰り返し思い返すことで、
何度も何度も経験したかのように、脳は勘違いしてしまうのです。

「思い出し笑い」というのがありますが、
一度体験して笑ったことを思い出して、
また笑ってしまうということです。

つまり、過去の出来事を思い出して、
もう一度体験していることに他ならないのです。

同じように、

「思い出し嬉しい」
「思い出し悲しい」
「思い出し楽しい」
「思い出し寂しい」

というのもあるのです。
(言葉としては、存在しないかもしれませんが)

私の例を挙げてみましょう。

子どもに対するお仕置きとしての定番は、

「押入れ(物置)に閉じ込められる」
「家から閉め出される」

だと思います。(最近はないのかなぁ?)

私の実家はクリーニング業をしていた、というお話をしましたね。

こんな私の場合、家に業務用の大きな洗濯機がありましたので、
そこに閉じ込められるというお仕置きがありました。

フタを閉められてしまえば、中から開けることはできませんし、
自分が動けば、洗濯槽が動いて、不安定ですし、
子どもながらに、とても怖かった記憶があります。

そして、この話を親しい友人や心理系のセミナーなどで、
笑い話としてお話していました。

叱られるたびに洗濯機に閉じ込められていた
という記憶として語っていました。

あまりにもインパクトがあり、強い恐怖を味わう体験なので、
何度も何度も思い出し、何度も何度もお話をしていたのですね。

しかし、よくよく考えてみると、
実のところ、閉じ込められたのは、1回だけ、
多くても2回だけ、なんですよね。

何度も思い出し、何度もお話しているうちに、
何度も体験していた(怒られるたびに閉じ込められていた)
かのように錯覚してしまっていたのです。

つい最近のことですが、この

「洗濯機閉じ込め事件」

のことを父に聞いてみました。

すると、父は、

「お父さんが子どものころ、親に一度も叱られないで育てられた。
 だから、自分が親になったら、子どもを叱らないと決めていた。
 そんなことをしたはずがない。叩いたことも一度もなかった。
 それは、お母さんがしたことではないか?」

と言ってのけたのです(笑)

百歩、いや、一万歩譲って、「洗濯機閉じ込め事件」が母の仕業
だったとしても、

父には「ゲンコツ」をされた記憶は、はっきりと覚えています。
これは本当に、一度だけではありません。何度もあります。

父の記憶もウソをついているんだと思いました(笑)。

後日談ですが、私には姉がいるのですが、
父と姉と揃って話しているときに、このことを確認しました。

姉は、一度や二度ではなく、
本当に何度も洗濯機に閉じ込められたことがある。
と証言しました。

それを一緒に聞いていた父は、
「そんなこともあったかもしれないなぁ」
と、あっさり前言を翻したのです。

父の記憶はいい加減なものだったんだと分かった瞬間でした(笑)

〜〜〜〜〜

このように、記憶とは、

・もともと意識的に選ばれたもの
・錯覚により間違うこと
・繰り返し思い出すことで強化されること
・書き換わってしまうこと

があるものなのです。

ということは、今現在の自分に都合の良いような記憶に
書き換えることだって自由にできるのです。

【方法2】
 「思考のクセ」ができたきっかけにアプローチする

方法は、このこと(記憶は自由に書き換えられる)を
利用します。

ーーーーー

今日は、ここまでです。

明日は、

【方法2】
 「思考のクセ」ができたきっかけにアプローチする

詳細な中身について説明をします。

では、また明日の19:15ころにメールしますね!
お楽しみに。

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