思考の癖発見・矯正-23

こんばんは。木村です。

昨日は、

「思考のクセ」を見つける着眼点の1つ

【着眼点1】思考は現実化する

を紹介しました。

22の今回は、

昨日(#21)紹介した、【着眼点1】思考は現実化する

について、事例を挙げて説明します。

ーーーーー

【着眼点1の事例】

事務所のスタッフを募集しても、
なかなか良い人が応募してくれない。
応募があって採用しても、長続きしない。

とお悩みの、士業事務所の所長であるG先生のお話です。

G先生は、

「優秀なスタッフが欲しい」

とおっしゃっていたのですが、
私には、そのようには見えませんでした。

スタッフが良い仕事をしても、褒めるどころか、
ダメ出しをしてばかり。

お客様がスタッフを褒めたとしても、

「あいつは、まだまだです。」

と、お客様が知らないスタッフの失態を暴露してしまうほどです。

そして、私には、

「スタッフをあそこまで育てたのは、私の功績だ。
 お客様はそこを分かってくれないんだよなぁ。」

と愚痴っていました。

どうやら、G先生は事務所の中で自分が一番でありたい、
自分が褒められたり、認められたりしたい、

という思いが強いということが分かってきました。

これが、G先生の「思考のクセ」です。

表層の部分では、「優秀なスタッフが欲しい」と思っていますが、
深層の部分では、「自分が一番でありたい」と思っているのです。

なので、スタッフの優秀さが目立ってくると、

「出る杭は打ってやる」

とばかりに、ダメ出しをして、キツく当たるのです。

スタッフが褒められると、嫉妬して、悔しがって、
足を引っ張るのです。

これでは、優秀なスタッフは居心地が悪くて、
事務所に定着しません。

また、優秀な人が採用に応募してきても、
G先生は無意識で、他の理由を見つけては、
その人の採用を見送ってしまうのです。

このようにして、
G先生の「思考のクセ」を見つけることができました。

では、この「思考のクセ」は
どのように出き上がったのでしょうか。

それを探ってみた結果は・・・

やはり、幼少期にきっかけがありました。

G先生は、ご実家では長男でした。
そして、妹さんがいました。

妹さんが生まれるまでは、一人っ子状態ですから、
両親からの愛情を一身に受けて育ちました。

しかし、妹さんが生まれると、一転。

両親の目も手も、妹さんに向かうことが増えてきました。

もちろん、注がれる愛情が減ってしまった
ということはないのでしょうが、
物理的に甘えられる時間は減ってしまいました。

二言目には

「お兄ちゃんなんだから」

と言われてしまいます。

自分でできることが増えてきますので、
自分でやるように言われます。

その他にも、

「お兄ちゃんなんだから」

とお手伝いもさせられます。

一方、妹さんは、まだ自分でできることが少ない赤ちゃん。
お手伝いもできません。

それなのに、お母さんを独り占め状態。

それでも

「お兄ちゃんだから」

と自分を鼓舞して、がんばる子どものころのG先生。

がんばってお手伝いすれば、
お母さんが褒めてくれる。
甘えさせてくれる。

そう思って、がんばりました。

そして、実際、頑張ればお母さんが褒めてくれました。
嬉しかった。
また褒められたくて、がんばった。

一方、妹さんは、お手伝いもできない(しない)のに、
お母さんに抱っこしてもらって、ズルい。
妹がいなければ、もっと自分が抱っこしてもらえるのに。

こうした思いから、幼少のころのG先生は
マイルールを作りました。

頑張れば、褒められる、認めてもらえる。
だからできることは何でもしよう。

でも、自分よりできない(しない)人が褒められる、
認められることもある。

それは、とても悔しい。

そんな人がいなければ、自分が褒められる、認められる。
できることなら、そんな人は排除したい。

このマイルールが「思考のクセ」になっていったのです。

頑張れば、褒められる、認めてもらえるから、
独立して事務所の所長になったのです。

所長の自分より、スタッフの方が褒められる、
認められるのは悔しい。
できれば、そんな人はいないほうが良い。

ということで、この「思考のクセ」が
優秀なスタッフが応募してこなかったり、
応募してきても採用しなかったり、
採用しても長続きしなかったり、
という現実を作っていたのです。

ーーーーー


能力のあるスタッフに嫉妬していませんか?

嫉妬なんてしていない!!

経営者であるあなたは、無意識のうちに
自分が一番でないといけないと考えている。
経営者の立場がないと考えている。

自分より有能な人を周りに置くことができれば
ビジネスがどんなに楽になるか。

ところが、自分より有能な人は独立してしまうと思ってしまう。

後を任せられる人材が育たない

というのも同じこと。

育ってしまったら、自分の存在価値がなくなってしまうと感じているから。

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