「与えること」が大切だからといって、自分のことはさておいて、人のために尽くす人がいます。
それはそれで、素敵なことなのですが、自分のことをおろそかにしていて、他人に与えることができるのでしょうか?
例えば、言葉は悪いですが、貧乏な人が、一生懸命ボランティア活動をしているとしましょう。
自分の生活のことは省みず、一生懸命ボランティア活動に専念しています。
たしかに、ボランティアをしない人に比べれば、
「なんと素敵な人・素晴らしい人・良い人」
だと思います。
しかし、ボランティアに専念するあまりに、自分の生活が維持できなくなってしまったら、どうでしょう?
ボランティアをしているどころでは、なくなってしまいます。
場合によっては、本人がボランティアをされる側になってしまう、という事態にもなりかねません。
それでは、素晴らしい志も台無しです。
私が考えるに、やっぱり自分が満たされているからこそ、他人に与えることができるのではないかなぁ、と思うのです。
そのためには、自分を満たすだけのものは、しっかりと受け取る必要がある、と思うのです。
健全で、長続きする与え方
自分の体力、資金、時間などの、いわゆる資源(リソース)を、コップに入っている水と喩えてみましょう。
自分のコップに水を注ぎ込むことをせずに、自分のコップに入ってくるはずの水を、他人のコップに注いでしまえば、いずれは自分のコップは、空になってしまいますね。
コップの水が空になってしまう前に、水を注ぎ込めば良い、という考え方もありますが、その間は他人のコップに水は与えられません。
それよりも、まず自分のコップを充分な水で満たしてから、コップからあふれ出る水を、他人のコップに与えるのが、一番健全で、長く続くのではないかなぁ、と思うのです。
そういう意味で、他人に与えるのと同時に(もしくは、その前に)、自分が上手に受け取ることが、必要なのではないかなぁ、と思っています。
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この考え方は、お金の使い方にも適用できます。
自分のコップに入るはずの水を先に他に注いでしまえば、自分のコップはいつまでも満たされません。
ましてや、自分のコップの中にある水を他に注いでしまえば、自分のコップは空っぽになってしまいます。
まずは、自分のコップに水が注がれる状態にして、自分のコップが満たされて、溢れてきた分を他に注ぐ。
そうすると、自分のコップはいつでも満たされている状態で、しかも他に注ぐこともできるのです。
投資の考え方でもあり、寄付の考え方でもあります。
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