変わるの怖い

生体腎移植術を一週間後に控えた日の朝。

拘束される時間があって、不便な透析生活から、いよいよ解放される。

それまでは、手術後の生活を楽しみにしていた。

しかし、間近になって、退院後の新しい生活を想像していたら。

どんな生活になっていくのだろう?

というか、自分でどんなものにしていくか、なんだけど。

想像できる部分とできない部分と。

待ちに待っていた生活のはずなのに、なんだか怖くなってきた。

7年弱続けてきた透析生活。

不便ながら工夫して暮らしてきた。

その生活が一変する。

人って、変化するのが怖い、成功するのが怖い、と知ってはいたが、身をもって体感した。

その仕組みを知っていたからか、その後は気持ちも持ち直して、楽しみでしかなくなったけど。

その第一歩目は、怖いという気持ちを妻に話したこと。

話せると離せる。

聞いてくれる人がいることに感謝である。

成功するのは楽しみだけれど、一方で恐怖であることを知っておくことは大事。

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