例によって、病院に縁がありがちな私の人間観察ネタです。
ある日の総合病院での出来事です。
その病院は、入口にある自動受付機で受付した後に、それぞれの診療科にある窓口で、もう一度受付をするというスタイルです。
私が受診する診療科の窓口前で受付の順番待ちをしていると、私の見立てでは70歳代くらいの、いわゆるダンディでおしゃれな服装の男性がやってきました。
窓口は、1人の職員が切り盛りしていました。
ちょうどそのときは、数人の受付が重なっていて、しばらく(といっても、1,2分)待たされる状況でした。
例の男性が、少し待たされそうな様子を見て、窓口の職員を急かしはじめました。
「予約の時間まで、あと2分しかない。早くしてくれないか」と。
窓口の職員は
「順番に処理してますので、少々お待ちください」と。
私は、
「そりゃ、そうだよ。そんなに急がせるのなら、自分がもっと早くくれば良いじゃないか。2分前に来た自分を棚に上げて、職員を急かすなんて、おかしな人だ。」
と心の中で思いました。
その後も窓口の職員は順番に処理をしていました。
待たされている例の男性は、さらに焦り始めたようで、
「処理が遅い。手際が悪い。なんで1人しかいないんだ。2人で処理したら良いのに。」
とブツクサと、オペレーションに対する文句まで言い始めました。
私の経験上、窓口で待たされるようなことは初めてでした。
病院の混雑状況からしても、待たせてしまうようなことは、1日に1,2回あるかどうか、ではないかと推測できます。
しかも、仮に窓口で待たされて、予約の時間に遅れたとしても、せいぜい2〜3分のことです。
受付は済ませているので、その遅れが原因で、順番を後ろにされてしまうこともないでしょう。
そのために、人員を1人増やす判断など、運用上あり得ません。
それなのに、この男性の苛立ちは何なんだろう。
素敵な身なりをしているのに、残念な振る舞いだなぁ。
と思って、引き続き観察していました。
その後、その男性が呼ばれて、診察室に入るところを目撃しました。
診察室の扉を開けると、中にいるドクターに挨拶をしました。
その様子は、先ほどとは打って変わって、猫なで声とでも言えるような声のトーン。
話し方も振る舞いも先ほどとは別人のようでした。
ちなみに、その診察室にいるのは女医さんでした。
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