茹で上るカエル

内容:

生きたカエルを熱湯の入った鍋に入れると、
その熱さに驚いて、鍋から飛び出します。

しかし、常温の水が入った鍋にカエルを入れて、
本当にゆっくり、ゆっくり熱していくと、
カエルは水温の上昇に気づかず(少しずつの変化に慣れてしまって)、
飛び出すきっかけをつかめないまま、茹で上がってしまいます。

解説:

ゆっくり、ゆっくり熱せられているカエルを助けるにはどうしたら良いのでしょうか?

答えは、「鍋をたたいて、驚かす。」です。

温度変化に気づいていないので、他のきっかけとして鍋をたたいて驚かすことが有効なのです。
要するに、鍋の中の要因はきっかけにならなくて、鍋の外からの要因が必要だということです。

教訓:

このお話は、カエルだからそんなバカなことになるけれど、
人間ではそんなことが起こるワケないと、思うかもしれません。

しかし、このお話は、人間でも似たようなことがあるので
気を付けようという警告のために使われるお話です。

少しずつ悪化していく環境にいると、
変化が少しずつのために、その変化に気づかずに、
気づいたときには手遅れになって身動きができなくなってしまう。

だから、変化に敏感でいよう、というような教訓のために使われるお話です。

人間も、今いる環境の中だけしか見ていないと、
環境の変化には気付きにくいです。

今いる環境の外側からの刺激を受けることが大事なんですね。


私は職業柄、人から相談を受けることが多いので、
外側からの刺激を提供するように意識しています。

そんな中で気づいたことがあります。

鍋をたたいて驚かせて、せっかくカエルを鍋から外に飛び出させることができても、
それだけで放っておくと、また鍋の中に戻ってしまうことがあるのです。
よっぽど、鍋の外よりも、住み慣れた鍋の中の方が安心できるのでしょう。

なので、せっかく鍋の外に飛び出したら、
鍋の外にいることの方が中にいるよりも、
安心で安全である、そして、楽しいのだということに
気づかないといけないのです。

最初は居心地が悪いかもしれないけれど、
本当は鍋の外の方が安心、安全、自由なのですから。

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