思考は現実化するのか?

「思考は現実化する」

自己啓発や成功法則の書籍などで聞いたことがある言葉だろう。

あなたはこの言葉をどう思うだろうか?

  • 「そのとおりだ。」と思うだろうか?
  • 「思考しただけで、現実化するんだったら、そんな楽なことはない。」と馬鹿にしたように思うだろうか?
  • 「思考が現実化するなんてあり得ない」と思うだろうか?

もちろん、思考しただけで物事は現実化しない。

しかし、思考、とりわけ強く現実化を望む思考があれば、現実化する。

思考があれば、行動を起こす。行動を起こせば、現実が変わる。思考が現実化するまで行動を繰り返す。

思考がなければ、行動を起こさない。行動を起こさなければ、現実化もままならない。

「思考は現実化する」という言葉は、行動を否定していない。思考が現実化させる行動の原動力になるということなのだ。

「思考が現実化するなんてあり得ない」という思考は何を生むか?

思考しても現実にはならないと思っているから、思考しない。

思考しないから、行動を起こさない。行動を起こさないから現実が変わらない。現実化しない。

結局、「思考が現実化するなんてあり得ない」という思考自体は現実化している。

「いや、待てよ。思考していないこと(望んでいないこと)が現実化しているではないか?」

という人もいるかもしれない。

そんな人には、次のような実験はいかがだろうか?

今から、酸っぱいあるモノについて想像してもらう文章を読んでもらいます。

しかし、あなたはその文章を読みながら、その酸っぱいモノを想像しないようにしてください。

絶対に想像しないでください。間違っても、酸っぱいモノを想像してヨダレが出てきたなんてことにならないようにしてくださいね。

それでは、行きます。

「あなたはテーブルの前に座っています。そのテーブルの上には、お皿に乗った一つのレモンがあります。

そのレモンはスライスしてあります。そのレモンはとても新鮮で、果汁が滴っています。

あなたは、そのみずみずしいレモンを手に取って、自分の口元に近づけます。

すると、レモンの爽やかな香りがあなたの鼻に届きます。

そして、あなたは、そのレモンを口に入れたらどんな味がするのかを想像します。

まだレモンを口に入れてはいないのに、口の中は酸っぱくなり、ヨダレが溢れてきました」

はい。文章はこれで終わりです。

さて、あなたはこの文章を読んでいる最中、もしくは、読み終わったあと、レモンを想像してしまったのではないですか?

口の中が酸っぱくなってしまったのではないですか?

この文章を読んでもらう前に、想像しないように、ヨダレを出さないように、と書きました。

あなたは、想像しないよう、ヨダレを出さないようにがんばったと思います。

でも、一瞬でもレモンの黄色がよぎったり、レモンの香りを思い出したり、酸っぱさを感じたり、してしまったのではないでしょうか?

脳は、否定形を理解できません。

言葉としては理解できても、概念として理解できないのです。

レモンを想像しないで、と言われても、レモンを想像して、想像したレモンに×を付けることしかできないのです。

もしかしたら、「〇〇なんて嫌だ。」という思考をしてこなかったでしょうか?

あなたの脳は、「〇〇であること。」を思い描いてしまって、それに心や体が反応して、〇〇を現実化するために働いてしまったのではないでしょうか?

追記

こんな喩え話はどうでしょうか。

スーパーマーケットに買い物に行くことを想像してください。

何も考えずに、ボーっとスーパーマーケットの中を歩きまわり、目に付いた食材、商品をカゴに入れて、レジに並び、精算をして、お家に帰って、夕飯の準備をする。

さて、何も考えずに買い物をしてきた商品や食材で何を作りますか?

そもそも、こんな買い物の仕方をすることはないでしょう。

もし、したとして、何が作れるでしょう。

通常は、「カレーが食べたい」「カレーを作ろう」と思い、必要な食材、調味料などをリストアップし、スーパーマーケットの中を歩きまわり、必要な食材、商品をカゴに入れて、
レジに並び、精算をして、お家に帰って、夕飯の準備をする。

こうすることで、カレーを作ることができます。

カレーを食べることができます。

この例で言うと、

「カレーが食べたい」
「カレーを作ろう」

という思考が先にあって、買い物や料理という行動を起こし、カレーができる、カレーを食べるという現実が現れているのです。

このように、単純化したモデルで考えると

「思考は現実化する」

の意味が分かり易いと思います。

それなのに、夢の実現や目標達成のことになると、違った考え方をしてしまうのは、もったいないことです。

「思考は現実化する」

なんてあり得ない。というのは、思考が現実化しているのかもしれません。

[[name1]]さんは、この言葉をどう解釈しますか?

追記2

天才は1%のひらめきと99%の努力

「カレーが食べたい」がひらめきで、

「必要なものをリストアップし、買い物をする」が努力

関連記事

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


TOP