神様が助けてくれる

【神さまが助けてくれる!】

あるとき、あるところで、
何日もの間、大雨が続きました。
その大雨が原因で、その地域を流れる川が氾濫して、
その街は洪水に飲み込まれそうになっていました。
そんな街に住む、ある男の家での話です。

洪水の水が押し寄せ始めたころ、
その男の家に、一人の友達が訪ねてきました。

友達:「おい。一緒に逃げよう。
    今なら歩いて避難できるから!」
男:「いや、俺は逃げない。
   神さまが助けてくれるはずだから、
   神さまの助けが来るまでここで待つ!」

 その男は、信心深く、神さまを信じているのだった。
 友達は、しかたなく、一人で避難した。

 数時間後、さらに水位が上がって、
 家の1階は水没してしまうくらいにまでなっていた。
 そこに、先ほどの友達が男を助けにやってきた。

友達:「おい。早くこのボートに乗れ!
   ここから逃げよう!」
男:「いや、俺は逃げない。
   神さまが助けてくれるはずだから、
   神さまの助けが来るまでここで待つ!」

 友達は、しかたなく、ボートを出した。

 数時間後、さらに水位が上がって、
 家の屋根まで水没しそうなくらいまでになっていた。
 そこに、先ほどの男がまた男を助けにやってきた。

友達:「おい。このロープにつかまれ。
    このヘリコプターでなら、まだ逃げられる!」
男:「いや、俺は逃げない。
   神さまが助けてくれるはずだから、
   神さまの助けが来るまでここで待つ!」

 友達は、しかたなく、ヘリコプターで飛んでいった。
 結局、その男は洪水に流されて、命を失った。
 そして、神さまのもとにたどりついた男は
 神さまにこう言った。

男:「神さま、私は神さまのことを信じていました。
   必ず助けに来てくれると信じていました。
   そして、神さまに祈りを捧げていました。
   それなのに、どうして神さまは
   私を助けに来てくれなかったのですか?」

 すると、神さまは答えた。

神さま:「何を言ってる?
     3回も助けに行ったではないか!」

神さまの存在を信じていても、信じていなくても良いのですが、
情報やチャンス、助けというのは人を通してやってくるもの
だと思うのです。

そして、必要な情報やチャンス、助けというのは、
名札を付けて(分かりやすい状態で)はやって来ないのです。
通り過ぎてしまったあとに、後悔しても遅いのです。
流れに乗っている人は、
「人からの誘いには乗ってみる。」
という考えの人が多いようです。
乗ってみて、これは違うと思ったら降りたら良いので。
普通の人は違うものに乗ってしまわないように、
見送るクセが付いていて、氣付かぬうちに、
本物にも乗り損ねてしまっているんでしょうね。
違うものに乗ってしまって失うものはなんですか?
本物に乗り損ねて得られなくなってしものはなんですか?

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