思考の癖発見・矯正-11

こんばんは。木村です。

昨日は、

「そんなことがきっかけになっちゃうの!」

という事例を紹介しました。

10の今回は、

【ステップ1】「思考のクセ」の素ができるきっかけ
 <パターン2>思考の省力化

の事例を紹介します。

〜〜〜〜〜

【事例3】

思考の省力化の有名な事例は、
スティーブ・ジョブズの服装に関することです。

スティーブ・ジョブズは、いつも同じ服を着ています。
もちろん、洗濯していないワケではなく、
同じデザインの服を何着も持っているということですが。

なぜ、そうするかというと、毎日

「今日は何を着ようか」

と考える必要がなくなるからです。

それよりも、重要な判断・選択に時間と脳力を使いたい
ということです。

このことと同じように、

「こういうときには、こうする」

と、判断・選択を予め決めてしまい、

毎度、そのことで時間と脳力を使わないようにする
というのが、「思考のクセ」の素になることがあります。

もちろん、メリットがあるからこそ、
そのように決めたということなので、
最初は、良い「思考のクセ」になります。

しかし、良い「思考のクセ」になって、
時間が経過し、状況が変わってくると、
そうは言ってられなくなってしまうこともあります。

こんな事例を紹介しておきましょう。

今は、士業事務所の所長でいらっしゃるF先生のお話です。

まだ、他の先生の事務所にお勤めだったころ、
独立・開業することを目標にして、行動を起こしました。

独立・開業の準備期間、そして、開業してから数年の間は、
自分の気持ちや感情は、ひとまず横に置いて、
とにかく合理的に、効率的に、機械的に、考えて、行動して、
大量に仕事をこなして行こうということに決めました。

おかげで、開業したご自身の事務所の経営が軌道に乗りました。

それまでは、ご自身一人で仕事をこなして来ましたが、
ここらでスタッフを雇って、さらに仕事を増やそうと考えました。

スタッフを雇えるだけの仕事を確保するために、
とにかく合理的に、効率的に、機械的に、考えて、行動して、
大量の仕事をこなしました。

すると、狙い通り、仕事が増えてきたのですが、
スタッフがすぐに辞めてしまう、定着しない、
という問題が起こるようになりました。

お気づきだと思います。

スタッフと対峙するときにも、
とにかく合理的に、効率的に、機械的に、
接してしまっていたのです。

F先生ご自身は、
自分の目標(スタッフを雇って、事務所拡大)のために
していることなので、それでも良いのでしょうが、

雇われているスタッフも、同じように考えられるとは限りません。

合理的、効率的、機械的にしか接してくれない、F先生に対して、
もっと人間的なつながりを欲しているかもしれません。

スタッフは人間です。
数字でも、駒でもありません。

F先生は、

「仕事は、とにかく合理的に、効率的に、機械的に、大量に」

という「思考のクセ」で、ここまでやってきて、
うまくいっていました。

今までは、良い「思考のクセ」だったのです。

しかし、

「スタッフを雇って、事務所拡大」

という新たな目標に対しては、
この「思考のクセ」が邪魔になってしまったのです。
悪い「思考のクセ」になってしまったのです。

新たな目標を設定したことによって、

「自分一人ががんばれば良い」

という状況から、

「自分とスタッフと力を合わせてがんばる」

という状況に変わったのです。

このことにより、良い「思考のクセ」だったモノが、
悪い「思考のクセ」になってしまったのです。

ーーーーー

今日は、ここまでです。

明日は、

【ステップ2】
 「思考のクセ」の素が「思考のクセ」に成長する過程

について説明します。

では、また明日の19:15ころにメールしますね!
お楽しみに。

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