突然ですが、質問です。
「昨日の最後の食事はどんなものでしたか?」
さて、今この質問を受けたとき、何が起こりましたか?
質問を読んだだけならば、どうなったか分かりませんが、
この質問をセミナー中に受講生にすると、
みんながみんな、昨日の最後の食事を思い出そうとします。
今、セミナーを受講中だということを忘れ、
意識は食事の場面を思い出しに行きます。
これって、自動的なんです。
何の脈略もない質問でも、
人間の脳は質問をされると答えを自動的に探しに行くのです。
試しに、明日誰かと会ったときにやってみてください。
話を戻すと、
人間の脳は質問されると自動的に答えを探しにいく
という機能を生まれながらにして、標準的に備わっています。
仮に、その場で答えが出なくて、考えるのをやめたとしても、
無意識下で答えが見つかるまで探し続けるのです。
こんな経験はありませんか?
飲んでいる席などで、人の名前がなかなか思い出せなくて、
とても氣持ち悪いこと。
一緒に飲んでいる人ものど元まで出てきているのに、
思い出せない。
とうとう諦めて、思い出すことを忘れ、
そんな話をしていたことすら忘れて、
家でシャワーを浴びているときに、
「あ、○○だ!」
と思い出したということ。
無意識下で答えを探し続けていた脳が答えを見付けた
ということなんです。
で、ここまでで脳の仕組みをお話しました。
では、こんな質問を脳にしたらどうなるでしょうか?
「オレはなぜいつもダメなんだろう?」
「私はなぜいつもうまくいかないんだろう?」
このような質問(独り言)をしたことありますか?
少なくとも一度はしたことがあるのではないでしょうか?
さて、
この質問って、答えのない質問だってことがお分かりですか?
だって、
「いつもダメ」「いつもうまくいかない」
ワケではないですよね。
ダメじゃないときも、うまくいくときもありますよね。
それなのに、
「なぜいつもダメなんだろう?」
「なぜいつもうまくいかないんだろう?」
って、答えはないですよね。
このような、答えのない質問をするとどうなるか?
脳は、意識下では答えを探すのをやめたとしても、
無意識下ではずっと答えを探しつづけることになります。
答えが出るまで探し続けることになります。
しかし、答えは見つからない。
脳は、ずっと答えを探し続けることになります。
Yahoo! や google で、答えのない質問を検索すれば、
ある程度の時間で探すのをやめて、
「検索結果がありません」
と教えてくれます。
しかし、脳はずっと答えを探し続けます。
脳を休ませてあげましょうよ!
ただでさえ、日常生活を営むために
脳は休まずにがんばってくれているんです。
脳を「ない答えを探すこと」から解放してあげましょうよ。
そのためには、答えのある質問をしてあげましょう。
たとえば、
「どうしたらもっと素敵になれるだろうか?」
「どうしたらもっとうまくやれるだろうか?」
これらの質問には答えがあります。
脳は、とても建設的な答えを見付けてくれるでしょう。
そして、検索地獄から解放されるでしょう。
あなたの質問には答えがありますか?
関連記事
2021.04.01
脳には答えのある質問を。
今回のテーマは、「脳の機能」です。 間違った質問から脳を解放する。 ↑で、脳は質問を...
2021.03.24
脳は質問の答えを探し出す。
今回のテーマは、「脳の機能」です。 人間の脳に備わった機能 人間の脳には、 「...
2021.03.26
フィードバック
第6章 「フィードバック」について、考えていきたいと思います。 ここでの問題は、「フィードバックができない」...
コメント